示談とは何ですか?示談交渉を行う場合に注意しておくことはあり - 東京都中野区、杉並区近くでの弁護士への法律の相談。
 
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示談とは何ですか?示談交渉を行う場合に注意しておくことはありますか?


 示談とは、裁判手続きを利用せず、交通事故の当事者同士、あるいは保険会社の担当者や弁護士などを通じての話し合いによって、損害賠償に関する合意を成立させることを言います。
 示談を成立させた場合は、当事者は合意した内容に拘束されることとなります。

 示談交渉を行う場合の主な注意点は以下の通りです。

●もし、あなたが交通事故の加害者で、自動車の任意保険に加入している場合、通常は、保険会社の担当者や弁護士があなたに代わって示談交渉を行ってくれますので、具体的な示談の内容については、保険会社の担当者や弁護士に任せて大丈夫でしょう。
 なお、あなたが明らかに加害者であるケースであるにもかかわらず、すべてを保険会社や弁護士に任せっきりにして、被害者のかたに対して全くお詫びを行わなかったりお見舞いに行かなくても良いわけではありません。具体的な賠償額の話は専門家に任るにしても、交通事故の加害者としての道義的なお詫びやお見舞いは行うべきでしょう。
 加害者が全ての対応を保険会社などに任せっきりにしてしまい、一度のお詫びもお見舞いも行わなかったために、被害者のかたに感情的なしこりが残り示談交渉や訴訟手続きが難航してしまうケースもあります。
 もっとも、もし、交通事故の被害者のかたのお見舞いに伺った際に、被害者のかたから具体的な損害賠償の内容や過失割合の話をされた場合、どうすれば良いのでしょうか?更には、「事故の過失を全て認める念書を書け!」、「保険がおりない部分については自腹を切れ!」などという一方的な要求を受けてしまった場合はどうすれば良いのでしょうか?
 このような場合は、「賠償の問題は、専門的な知識がないとわかりませんので、具体的なお話は保険会社を通してさせていただきます。」とはっきりと伝えれば良いのです。

●あなたが被害者である場合や、あなたが加害者で任意保険に加入していなかった場合で、示談の内容に多少でも不安・不明な点などがあれば、親しくしている保険代理店のかたや弁護士などの専門家に相談してアドバイスを得てから示談を成立させたほうが良いでしょう。
 なお、親切を装って「交通事故の示談を代行します」などと言ってくれる人が現れた場合は注意してください。示談屋や事件屋などに関わってしまうと、法外な手数料を取られ、更なる被害を被ってしまいます。(そもそも弁護士でない人が報酬を取って示談の代行を行うこと自体法律違反です!)

●人身事故の示談の場合は、怪我が治癒するか怪我の症状が固定した場合でなければ、そもそも損害額を確定できませんので、怪我の治癒か症状の固定をまってから示談を成立させることになります。
 もっとも、そのような場合でも、物損(自動車の修理代などの損害)に関しては、先行して示談を成立させることはできます。

●示談を成立させた場合は、当事者は合意した内容に拘束されることとなりますので、後日のトラブルを防止するためにも、合意した内容は書面の形で明確にしておかなければなりません。
 なお、書面の表題は「示談書」に限られるものではなく、「合意書」や「念書」といった表題であっても効力に変わりはありません。

●示談は、話し合いによって、損害賠償に関する合意を成立させるというものですから、被害者・加害者ともに、お互いにある程度の譲り合いの気持ちを持つことが大切です。
 それぞれの損害賠償額の主張にに大きな隔たりがあったり、過失割合を判断する際の前提となる事故の態様に関する主張がまったく食い違っているような場合は、示談による解決は難しいと思われますので、早めに訴訟などの裁判手続きに切り替えたほうが良いでしょう。


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